千葉県議会 2016-06-13
平成28年_農林水産常任委員会(第1号) 本文 2016.06.13
次に、
併任書記を紹介いたします。
橋谷田併任書記。
次に、
農林水産部の
人事異動について、
農林水産部長から紹介を願います。
伊東農林水産部長。
(
伊東農林水産部長から、
部長伊東健司、
流通販売担当部長石渡安博、
次長長谷川正克、
次長奥倉努、
農林水産政策課長山口新二、団体指導課長伊藤亮一、
生産振興課長冨塚浩
一、
流通販売課長崎山一、
担い手支援課長石家健生、農地・
農村振興課長越川浩樹、耕
地課長岩渕善彦、
森林課長武井良彦、
水産課長・海区
漁業調整委員会事務局長併任佐藤
善雄、
漁業資源課長根本均、
漁港課長平林利夫を委員に紹介)
─────────────────────────────
諸般の報告
◯委員長(
木下敬二君) 次に、
農林水産部長に諸般の報告を求めます。
伊東農林水産部長。
◯説明者(
伊東農林水産部長) 本定例会においては付託議案はございませんので、当面する諸般の情勢について御報告させていただきます。
初めに、
干潟土地改良区における
使途不明金について申し上げます。
本年4月29日、県に対し、
事務局長が横領したとの報告がありました。そこで県では、翌4月30日から職員を現地に派遣し、事実関係把握のための調査を行うとともに、5月23日から27日の5日間、
業務運営全般にわたり、国と共同で
実地検査を行いました。現在、
土地改良区は
弁護士等による
第三者調査委員会を立ち上げ、国と県の検査を踏まえ、全容の解明を行っているところです。また、県では今回の事案を踏まえ、県内の全
土地改良区に対し、公金の
取り扱い、
内部牽制の徹底などを内容とした
注意喚起を行うとともに、
土地改良区による
自己点検を指導しているところです。今回の事件を重く受けとめ、今後、現行の
検査方法について改めて検証し、必要な改善を行うなど、
再発防止に向けて全力で取り組んでまいります。
次に、
東部家畜保健衛生所における
ファクスの誤送信について御報告いたします。
県北東部の養豚場で発生していた
豚流行性下痢が鎮静化したため、6月9日、
当該養豚場を管轄する
東部家畜保健衛生所が養豚場や
関係機関等153カ所に対し、鎮静化した旨の
ファクスを送信した際、
送信先リストの一部に誤りがあり、本来の送信先でない9カ所に送信したことが判明しました。このため、誤送信してしまった
当該養豚場に対して、状況の説明と謝罪を行うとともに、全ての
ファクス誤送信先に対し、謝罪と
送信済みファクスの破棄、もしくは回収への御協力をお願いし、了解を得たところです。このような事態を招き、県民の信頼を失うこととなり、大変申しわけなくおわび申し上げます。今後、このようなことのないよう
再発防止の徹底に努めてまいります。
次に、
飼料用米の推進について申し上げます。
主食用米の
需給バランスを維持し、価格を安定させるには、需要に応じた生産が必要なことから、本県では過剰基調にある
主食用米から
飼料用米への転換を全力で進めているところです。具体的には、収量が多く助成金も多い専用品種への転換を進めるとともに、一層、
飼料用米への転換が拡大するよう、今年度から
主食用品種による
飼料用米の生産に対する
県単独助成の単価をこれまでの2倍となる10アール当たり3,000円に倍増いたしました。さらに、全
稲作農家を対象とした
推進パンフレットの配布や、県民だより等広報紙や新聞広告による周知、
土地改良区や
農家実行組合を対象とした
説明会等により推進を行ってまいりました。また、5月の連休明けには、国や
JAグループと連携し、過剰作付の多い15市町を対象に
推進キャラバンを実施し、一層の
取り組み強化を働きかけたところです。今年度は新たに、国と連携した農家への戸別訪問や、これまで
取り扱いが少なかった集荷業者を対象とした説明会の開催、アンケートによる意向調査も行っているところです。今後とも目標として設定した
飼料用米の
取り組み面積7,000ヘクタールの達成に向け、申請期限である6月末日まで、国や市町村を初め、
関係者一丸となって全力で取り組んでまいります。
次に、
農林水産物の
販売促進対策について申し上げます。
県では、夏野菜や旬のカツオ、イワシなどが出回る6月をちばが旬!
販売促進月間として、県産
農林水産物を販売する千葉県フェアを、6月15日の県民の日を中心に、県内外の量販店222店舗で開催するなど、プロモーションを集中的に展開することとしております。ことしのフェアでは、幕張メッセでの県産花卉のPRを初め、都内の小売店での
ヒマワリフェアなど、県産花卉の魅力を積極的に消費者にPRしてまいります。また、首都圏の4カ所のホテルでも千葉県フェアが開催され、バラエティー豊かな
千葉自慢の食材で創作したメニューが提供されます。さらに、海外への
農林水産物の
輸出促進に向けて、
生産者団体等が行う主体的な取り組みへの支援を拡充するとともに、タイ、マレーシアでの梨や水産物のフェアに加え、新たにシンガポールでも農産物、水産物のフェアを開催し、一層のPRを行ってまいります。
次に、
東京食肉市場まつり2016について申し上げます。
県では、県産銘柄牛肉の総称である
チバザビーフの知名度を高め、消費者に選ばれる牛肉を目指し、10月15日、16日に東京都港区で開催される
東京食肉市場まつり2016に参加します。この祭りの2日間に、市場の
仲卸業者が訪れる消費者に対し
チバザビーフを一斉に販売いたします。県では、これまで
販路拡大のための
仲卸業者への働きかけ、量販店でのPR活動や
霜降り牛肉の
生産技術の向上などに取り組んでまいりました。この祭りを契機に、
チバザビーフの知名度を一気に引き上げ、
ブランド力を高めていきたいと考えております。
次に、千葉県
卸売市場整備計画について申し上げます。
県では、
県内卸売市場の
機能強化等について定める第10次千葉県
卸売市場整備計画の策定を進めております。第10次計画には、地域の
生鮮食料品流通の核となる
拠点市場の適正な配置や、経営展望の策定などを盛り込んでおり、今後、千葉県
卸売市場審議会での諮問を経て、本年8月をめどに策定する予定です。
次に、
農林総合研究センター本館建てかえの進捗状況について申し上げます。
県では、
農林総合研究センターの
機能強化と、老朽化した施設の再整備を図るため、平成25年度に策定した
農林総合研究センター機能強化の
基本計画に基づき準備を進めてまいりました。昨年度は施設の
基本設計に着手し、
研究員同士の連携が促進できるワンフロア化された執務室、横断的な
プロジェクト研究が可能となる開放的な
実験エリア、
先進農家等と共同で解決に取り組む
オープンラボなどを備えた
基本設計書がまとまりました。今年度は、来年度の着工に向けて
実施設計書を作成する予定です。平成31年度の供用開始に向けて、今後とも事業の推進を図ってまいります。
次に、
農林水産業の概況について申し上げます。
まず、農作物の状況についてですが、4月、5月は数日の周期で天気が変動しましたが、気温は平年よりも高く推移しており、生育は順調です。東京都
中央卸売市場における本県産主要野菜のうち、ニンジンは入荷量が多く、価格は平年並み、ネギ、キャベツ、トマトは入荷量、価格とも平年並みとなっております。5月から本格出荷となったスイカは生育が進んでおり、入荷量は平年と比べ1割多かったものの、果物全体の入荷が少なく、好天により需要が拡大したことなどから、価格も1割高くなっております。ビワは、1月の寒波などの被害が露地物に発生しており、6月の入荷量は平年を下回り、価格は高くなると見込まれます。今後とも生育状況や価格動向を注視するとともに、現在、本県の水源である
利根川上流ダムの貯水率が下がり、今後、まとまった降雨がなければ取水制限の可能性もあることから、気象情報にも留意しながら、農家への情報提供を行うなど、
農業経営の安定化に努めてまいります。
最後に、漁業の状況について申し上げます。
ノリ養殖では、昨年11月中の高水温や沖合水の波及の影響などによる不作から、枚数は約1億7,000万枚、金額は約22億円と数量で前年の6割、金額で8割にとどまりました。また、本年1月から4月までの
主要漁業の状況ですが、
まき網漁業では、カタクチイワシの水揚げが前年の8割ですが、マイワシ、サバ類の水揚げが好調であり、数量、
金額ともに前年の2割増しとなっております。沖合底びき網漁業では、1隻が新船の建造中で休業していることもあり、数量、
金額とも前年の7割となっております。
小型漁船漁業では、カツオ漁は数量で前年の5割となっており、低調な
水揚げ状況が続いておりますが、
キンメダイ漁は数量、
金額ともに前年の3割増しとなっております。今後とも効率的な操業や
安定生産を図るため、漁海況情報の的確な提供や
技術指導に取り組んでまいります。
以上をもって当面する諸般の情勢についての御報告とさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
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諸般の報告・その他の関係
◯委員長(
木下敬二君) それでは、諸般の報告・その他について御質問がありましたら御発言を願います。
森委員。
◯森 岳委員 部長の諸般の報告にございました冒頭で報告をしていただきました
干潟土地改良区の
使途不明金の問題に関してちょっと教えていただきたいと思います。この問題は、
土地改良事業に対する県民の不信につながるものとして大変に憂慮しているところであります。しっかりとうみを出して、二度とこのようなことを起こさせないように、そして
干潟土地改良区の
業務運営の健全化に向けて、県はしっかりと指導していただきたいというふうに考えてます。
そこで2点、ちょっと教えていただきたいと思います。今回の国と県との
実地検査を行ったとございます。この
共同検査でどのようなことがわかったのか、最初に教えていただければと思います。よろしくお願いします。
◯委員長(
木下敬二君)
越川農地・
農村振興課長。
◯説明者(
越川農地・
農村振興課長) 農地・
農村振興課でございます。
今回の国との
共同検査でどういうことがわかったのかということでございますが、今回の
実地検査では、出納や
会計処理に対する
内部牽制、これが機能していなかったこと、2つ目として、出金伝票の起票等、
会計細則に基づく正規の手続のないまま、
一般会計と
特別会計間の資金流用、これが恒常的に行われていたこと、3つ目として、多額の
使途不明金、これが発生していることが確認されました。なお、
使途不明金の額につきましては、
土地改良区が刑事告訴を検討しておりまして、
刑事事件捜査の可能性もあることから、県としての公表は差し控えさせていただきたいと思います。また、本検査については、国と協議しながら、二、三カ月以内に検査書を取りまとめ、
土地改良区に交付することとなりますが、それまでの間、必要に応じて追加の検証を含めまして、新たな違反事案が発見された場合は、それを加味するなどということで、現在は
検査継続中の扱いとなっております。県といたしましては、この検査結果をもとに、
再発防止及び健全な経営に向けて
干潟土地改良区を強く指導してまいりたいというふうに考えております。
◯委員長(
木下敬二君) 森委員。
◯森 岳委員 もう1つお伺いしたいと思います。県は平成の24年に検査に入っているとのことでありますが、その時点で今回の不正がなぜ見抜けなかったのか。また、県は
再発防止に向けて、今後どのように対応していくのか見解をお伺いしたいと思います。
◯委員長(
木下敬二君)
越川課長。
◯説明者(
越川農地・
農村振興課長) 県の平成24年度の検査と
再発防止に向けての御質問でございますが、県では、従来から国のマニュアル、これを参考に
土地改良区の
会計経理を含む業務全般にわたり検査を実施しております。残念ながら、24年の検査では、今回の不正を発見することはできませんでした。県では、今回の事案を受けまして、
土地改良区の
会計事務の適正化を図るために、5月13日、県内の全
土地改良区に対しまして、
土地改良区における適切な
会計処理の徹底についてという
注意喚起文書を発出するとともに、5月31日、
土地改良区
会計事務に関する
緊急自己点検、これの実施について通知いたしました。県といたしましては、同様の
不詳事件再発防止に向けまして、
弁護士等外部の有識者の意見を聞きながら、従来の
検査方法及び内容について検証いたしまして、今後の
検査体制、これを見直してまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
◯委員長(
木下敬二君) 森委員。
◯森 岳委員
土地改良事業を進めていくためには、
土地改良区っていうのは本当に不可欠なものであります。県におかれましては、二度とこのようなことが起こらないように、
再発防止策を含めて県内の
土地改良区に対して指導していただきたいと要望させていただいて、終わりにします。
◯委員長(
木下敬二君) ほかに。
谷田川委員。
◯谷田川充丈委員 おはようございます。私から、先週、自民党の
松下議員も御質問されたんですが、イチゴの品種、千葉S4の件についてなんですけども、私の地元も農家が盛んでございまして、ぜひつくりたいという方が大勢いらっしゃいます。それで、
松下議員の質問の中で、9月ごろに名称が決まるとお聞きしましたが、今現在、10種類ぐらいの候補があるとお聞きしております。今その10個を
商標登録出願中であり、特許庁から査定通知を待っている段階だとお聞きしておりますが、愛称の決定は、
人気投票を初め最終的にはどなた方がお決めになるのか、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。
◯委員長(
木下敬二君)
崎山課長。
◯説明者(
崎山流通販売課長) イチゴの新
品種千葉S4号につきましては、議員御指摘のとおり、現在、愛称を10点に絞ってるところでございまして、特許庁に今、この名前を使っていいかという確認を行ってるところでございます。それが7月の末か8月ぐらいにわかることになっておりますので、名前の名称を使えるということと、それからあとは
人気投票の順位、その両方を見まして、9月ごろに愛称を決定して公表したいというふうに考えているとこでございます。
(
谷田川充丈委員、「どなた方が決める」と呼ぶ)
◯説明者(
崎山流通販売課長) 投票の上位のというか、数の多かったところで決めたいというふうに……。
◯委員長(
木下敬二君)
谷田川委員。
◯谷田川充丈委員 オリンピックのエンブレムの件についても
人気投票どおりいかなかったということでございますので、やっぱり公明正大にやっていただければ県民の皆さんも納得いくと思いますので、それは強く要望させていただきます。
以上です。
◯委員長(
木下敬二君) ほかにございませんか。
石井敏雄委員。
◯石井敏雄委員 おはようございます。私は、今回は千葉県が発祥の地であります畜産について質問させていただければと思います。
まず、昨年にはTPPが大筋合意されたところでありますが、その影響を国が分析したところ、牛肉、豚肉、乳製品が最も影響を受ける品目に位置されたことと存じております。また、県がこの影響額を試算したところ、生産額が畜産全体で19.6億円から36.2億円が減少すると見込まれているところでございます。この畜産については、私たちを含め、今後、先行きを不安視する声が地元の牛屋さんや県内各地の
畜産農家からも私のところへ届いておりますことから、この対策は国として
生産コストの削減や
品質向上など、
生産基盤を強化するための
畜産クラスター事業を行っておりますが、まず、八千代市です。私どもですけども、去年の2月18日に地元の
畜産農家16軒と
八千代酪農農業協同組合と八千代市農協と、それからもちろん千葉県さん、
印旛農業事務所、それから八千代市の農政課が連携、結集をし、それが
クラスターですね──
クラスター協議会が設立されておりますけども、
リース事業ですね。皆さん、
バルククーラーや
ベールラッパー、
バルククーラーっていうのは牛乳を冷やしておくところです。クーラーですね。
ベールラッパーっていうのは、皆さん、田んぼの中とか畑の中に白いものが、こういうふうに巻いてあんの、わかります。農家の方たちはわかってますけど、それを
ベールラッパーっていうんですけども、それとかまた、この前、農林で皆さんで研修に行ったときに、
受精卵等についての説明がございましたけども、その事業について
補助事業を活用しておりますので、ここでお尋ねいたします。
畜産クラスターは、県内の状況、
畜産クラスター協議会の設立状況はどうなのか教えていただきたいと。主にどのような
クラスター計画を進めていられるのか。そして、平成28年度
実施内容、
実施予定の
整備計画はどのようなものがあるのか、この3つを教えていただければと思います。よろしくお願いします。
◯委員長(
木下敬二君)
岡田畜産課長。
◯説明者(
岡田畜産課長) 畜産課でございます。まず、
畜産クラスター協議会というものなんですが、ちょっと解説させていただきますと、
畜産農家、これと
餌メーカー、それから
家畜共済、
耕種農家、市町村、こういった関係者が集まりまして、
収益性向上の目標を立て、役割分担を明確にしながら進めていくと。まず、
行動計画を作成すると。その中で、この協議会内の中心的な担い手に対して
設備投資をするというようで、つまり、目標達成に必要な
施設整備を行って収益力のある
生産構造をつくっていくと、こういうような事業でございます。現在、県内には28の
畜産クラスター協議会が設立されております。その中心となる担い手は330戸、内訳としては酪農が200戸、養豚が73戸、肉牛が34戸、採卵鶏が14戸、こういうふうな構成になっております。
続きまして、主な
クラスターの
計画内容なんですが、大きく申しますと、1つは、牛舎、豚舎などの
設備投資による
規模拡大と、これが1つ目、2つ目として、
稲ホールクロップサイレージなどの
収穫調製機械の導入、これによって
飼料生産を拡大するというような計画、それから、3番目に
飼料用米の
利用拡大、それから水田での堆肥散布や
稲わら収集などの
機械導入による耕畜連携の推進というような3つの計画が主なものでございます。
続きまして、平成28年度の具体的な
整備計画なんですが、これ
ハード事業のほうになりますが、旭市を含む4市町、6つの
クラスター協議会の11戸の中心的な担い手、これが具体的な整備を予定しております。例えば酪農においては
規模拡大のための牛舎建設、あるいは
搾乳ロボットの導入、養鶏、
養豚農家においては
飼料用米の
利用拡大のための豚舎建設、
飼養管理向上のための建設というようなことがございます。また、水田などの
堆肥利用を促進するための
堆肥化施設、こういうものが計画されております。
以上でございます。
◯委員長(
木下敬二君)
石井委員。
◯石井敏雄委員 どうも御答弁ありがとうございました。今度、要望にしたいと思います。さて、県内の
地元八千代市地域も含めてですが、現時点では国の予算の関係で
事業実施希望者のうち、まだ大多数が実施できてない状況にあるそうです。まず皆さん、
関係職員さんの努力で、先ほど部長さんからも発表がありましたけども、
飼料用米等自給飼料の
生産拡大に対する農家の意識が高まり、
省力化等の
生産率向上等も必要とされる中、さらに、今後は、先ほど御説明ありましたけども、
機械導入等の
実施希望者がふえることがしっかりと予想されているわけでございますが、しかしながら、
地元千葉県農業、
都市農業、
都市近郊農業は、消費者に近く、
販売消費面から利点がありますが、反面に都市化の進展が激しく、特に
畜産農業が継続しにくい、しづらい状況になっております。そこで、千葉県
畜産経営を安定持続させ、消費者に安心・安全な畜産物を供給していただくためには、これからも本事業のしっかりとした長期にわたる継続を要望したいと思います。これは私からだけでなく、多くの
畜産農家の願いとともに要望させていただきます。よろしくお願いいたします。
◯委員長(
木下敬二君) ほかに。
戸村委員。
◯戸村勝幸委員 幾つか質問させていただきたいと思います。
今の
石井委員からのお話、私も同じで、さらに要望をしたいと思います。
クラスター事業に関してなんですが、地元に関して、なかなか難しいという話とか、手続がすごい難しいんだという話を言われてまして、私もちょっと今、課長の説明聞いててもなかなかわかりかねるようなことがあるので、多分生産者とか、やろうとしてる人たちはもっと大変なのかなということもあるので、できれば指導していただいて、全ての事業が採択されるようなものの中で、今後進めていかれると思いますので、お願いしたいと思います。
それに関連することなんですけれども、酪農の振興について、また引き続きなんですが、今、現場では雌牛が全然少ないんだっていう話を聞きます。確かに今、飼料が高騰したり担い手が少ない、またはTPP前ということで、さまざまなものにおいて生産者が少なくなってるという中で、目先の利益を確保したいということで、聞くところによると、ホルスタインの乳の出る牛じゃなくて和牛を掛けてしまって、肉牛を相場が高いからということで、そういうことでその場をしのいでるというような話を聞いております。新聞にも土曜日あたり出てるんですけども、県のほうとしても
酪農規模拡大というようなことが出てるので、そういうようなものが何か対策されてるのであれば、お教えいただきたいと思います。
もう1点、通告してなかったんですけども、先ほど部長の挨拶の中で、飼料米が今年は7,000ヘクタール目指すということで、6月末日までって言ってましたけど、わかれば現時点でどれだけ確保してるのか、それを教えていただければと思います。
以上です。
◯委員長(
木下敬二君)
岡田課長。
◯説明者(
岡田畜産課長) 多分、牛の価格が上がって、雌牛が買えないというような状況のことでありますけど、県では、今言われた、将来、牛乳を生産する雌牛が非常に不足してるということで、今後安定的な確保をしていかなきゃいけないという考えでございます。これにつきましては、効率的に雌牛を生産するということで、90%雌が生まれるとされる
性判別精液、こういったものの活用を進めることとしております。また、今年度から、北海道からの雌牛の導入、高くて買えないわけなんですが、これを導入に頼らないで自分で育てていこうということを進めるために、簡易哺育施設の導入の支援を新たに開始したところでございます。これに加えて
規模拡大、これから進んでいきますが、労働力不足になっていくということでございますので、県育成牧場も受け入れ回数をふやしまして、利便性の向上に努めているということで、こういったさまざまな取り組みを進めてまいりたいというふうに考えてまいります。
以上です。
◯委員長(
木下敬二君) 冨塚課長。
◯説明者(冨塚生産振興課長) 生産振興課でございます。
飼料用米の関係でございますけども、5月20日現在で約4,400ヘクタール程度になっております。
以上でございます。
◯委員長(
木下敬二君)
戸村委員。
◯戸村勝幸委員 これは7,000ヘクタール達成できるのでしょうか。すいません。本当に希望的な観測です。
あともう1点、酪農のほうなんですけれども、ぜひ現場が大分いろいろと大変みたいなんですね。いろんな、今、課長から説明なかったんで、新聞報道等においては、何か乳量がふえた場合3万円を補助するとか、50トン未満の家族経営で、担い手が45歳未満の酪農家に対して、1頭ふやすごとに5万円を補助するとかというふうにいいようには書いてあるんですけども、心配してるのは、酪農家たちが、組合員たちが対象にならないんじゃないかというようなものがありまして、全てに行き届くようなものなのかどうかというものも含めて、ちょっとこれを……。何かクリアしてないと、例えば乳量の今話した入れかえでふえた場合っていうのは、もともと何かそういう基準を報告してないというんですか、乳量の数をですね。そうすると、報告してない生産者もいるらしくて、多分俺たちは対象にならないんじゃないかなんていう不安があったりしてるんだそうですよ。そういうものが実際、満遍なく行き届くのかどうか含めて、せっかくいいものが出たと思ってるので、広げていただければ、これは要望で、後でまた説明していただければ構いませんので、お願いしたいと思います。
飼料用米のほうは、本当に見通しが立つのか教えていただければ。
◯委員長(
木下敬二君) 冨塚課長。
◯説明者(冨塚生産振興課長) 5月20日現在ということで、先ほど数字のほう言わせていただきましたけども、その後、さらに、特に個別農家、大規模農家ですね。5ヘクタール以上の農家ですとか、そういうところに対して何度かお願いに回っております。さらに上乗せをしていただきたいというようなお願いしておりますので、また、さらに諸般の報告の中でも集荷業者のほうの話がございました。特に今まで
飼料用米についてはJAが中心になって取り組んでいたんですけども、民間の集荷業者については、なかなか
飼料用米に対する認識というものが余りないということもありましたので、そういう民間の集荷業者等に対して協力をお願いしたいということで、今、関東農政局の千葉支局と合同で、市町村と一体的に連携を図りながら、今、回ってるということでございますので、6月の末までしっかり頑張っていきたいなというふうに思っております。
以上でございます。
◯委員長(
木下敬二君)
戸村委員。
◯戸村勝幸委員 ぜひ達成されるよう希望いたします。また、作付が多い15市町が多分私たちの地域かと思いますので、できる限り協力したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
◯委員長(
木下敬二君) ほかにございますか。
仲村委員。
◯仲村秀明委員 幾つか質問させていただきたいと思います。
初めに、先日も報道でありましたけれども、船橋の漁業で、今、青潮対策として新たな対策という形で貧酸素水塊を解消していくための水流発生装置っていうのが設置されたという形で報道されましたけれども、本当に今、船橋のアサリ漁業、特に本当にアサリを含めて貝に関して、青潮が発生することによって、単年だけじゃなくて稚貝が死んでしまうことで複数年にわたって非常に大きな被害が出てるということで、その対策っていうのは物すごくいろいろと、どうしていこうかという形で考えてるところなんですけども、また新たな手法が取り入れられるということで、まずこの事業の期間も含めた概要について教えていただきたいのと、また、実際、水流発生装置そのものの、どういった概要で、どういった効果を見込んでるのかというところをちょっと教えていただければと思います。
あともう1点なんですけども、今、農業に関しまして、GAPの普及と拡大について、国としても、また、県でも進められてる部分だと思うんですけども、今回、そうした中で、GAPの手法を取得していく中で、認証を受けるための費用以外にも、その前段階でGAPの取得手法を得るためのコンサルタント料というか、そういった代金がかかってくるということで、非常にGAPを取得するためにかかるお金っていうのが負担になってきてるという中で、農業法人とか大規模農業の農家の方であれば、そちらのほうは問題ないかもしれないんですけども、特に小規模の方ですと、そうしたところがすごく負担になってきてるということで、これがGAPの裾野が広がっていかない1つの要因になってるんじゃないかということも指摘されていますけども、こうしたとこに対しまして、県としてどのように取り組まれているかというところも教えていただければと思います。
◯委員長(
木下敬二君) 根本課長。
◯説明者(根本漁業資源課長) ただいまの水流発生装置の御質問につきまして漁業資源課からお答えをさせていただきます。
水流発生装置の概要はどのようなものかという点につきましては、委員おっしゃったように青潮によるアサリ漁場への被害の軽減を図るということを目的といたしまして、今年度から船橋市漁協が水流発生装置を2基、船橋市地先海面に設置しております。その仕組みとしては、酸素を多く含む表層水をポンプで底層に送りまして、その水流を、さらに周辺の海水を取り込みまして30倍に増幅させて、局所的な青潮の発生を抑制しようというものでございます。今年度の水流発生装置の設置は5月26日に設置いたしまして、青潮の原因となる貧酸素水塊が東京湾に形成される──夏に主に形成されるんですけども、それが湧き上がって青潮というものになるんですけれども、その時期の5月30日から9月30日までの4カ月間、稼働しようというものでございます。県はこの事業に対しまして、実績ベースでございますけれども、1,418万円の事業費に対しまして、7割に相当する992万6,000円を支援しております。
それから、効果についてどうかという御質問でございますが、今年度、船橋市地先に2基設置しまして、来年度からは市川市地先までの取り組みを広げるということを検討しながら、事業を3年間継続いたしまして、水流発生装置の効果を総合的に検証したいと考えております。その検証には県の水産総合研究センターも加わりまして、地元漁協や地元市と共同で行いたいと思っております。
以上でございます。
◯委員長(
木下敬二君) 冨樫課長。
◯説明者(冨樫安全農業推進課長) 安全農業推進課でございます。
GAPに関する御質問でございますけれども、個人の小規模農家の中には、GAPの取り組みについてなじみがない方も大変多くいらっしゃいまして、専門的な指導が必要であるというふうに考えております。県といたしましては、記録の方法、重要な点検項目、それから作業場のリスク改善などにつきまして、現場で実践的な指導ができるGAP指導者を育成するため、普及指導員等、県の職員を第三者認証機関が行う研修に派遣するなどいたしまして、県内の農業者が産地や経営の状況に応じましてGAP指導を受けられるような環境整備を行ってまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
◯委員長(
木下敬二君) 仲村委員。
◯仲村秀明委員 まず、貧酸素水塊の対策なんですけれども、3年間という形で、これから効果についてはいろいろと見ていくところだと思うんですが、本当に今何をやったらいいか、どうした対策がとれるのかというところで模索をしてるとこだと思いますので、やはり、でも、いろいろなことを実施していくに際してもお金がかかるというところの中で、やはり1漁業組合だけですと予算の規模というのは小さくなってしまいますので、ぜひ県としては継続的にバックアップをしていっていただきたいと思います。それでまた、これが効果が出れば、県内の中でも、そうした青潮の対策について1つの考え方というのが、また見えてくると思いますので、ぜひ力を入れてやっていただきたいと思います。
あと、GAPについてなんですけども、今お話があったとおり、県としても指導員を育成してるという中で、なかなかGAPを取得したらどういったメリットがあるかというのがあると思うんですね。そうした中で、進めるといっても、やはりきっかけがなければなかなか進んでいかないという中で、そうした部分で考えますと、やっぱり2020年のオリンピックに対して、GAPというものをしっかりと頭の中に入れながら進めていかなければ、ここをちょっと逃してしまうと、またなかなか普及っていうのが進んでいかないっていうところがあると思うので、普及員を指導していくのもそうなんですけども、そうした中で、2020年というところを1つの区切りとして、県としても加速度的にGAPの普及に力を入れていただけるといいかなと思いますので、要望させていただきたいと思います。
◯委員長(
木下敬二君) ほかに。
鈴木委員。
◯鈴木陽介委員 よろしくお願いいたします。民進党、鈴木でございます。食の千葉を盛り上げていきましょうという観点から、2つ聞かせていただきたいと思います。今、仲村委員からもありましたGAPの推進、そして食育の推進ということで、この2つの質問をさせていただきたいと思っています。
今、仲村委員からもあったように、食の安全とか農業従事者の労働安全、また、環境の保全、こういったことを図りながら、千葉産のそういった農産物の付加価値を高めていこうという取り組みがGAPの推進だと思っております。2月議会の予算委員会でも聞かせていただきましたし、これまでの一般質問でもGAPの推進については聞かせていただきました。予算委員会の中では、今年度、非常にGAPの裾野を広げるさまざまな新規の予算であるとか、活動していただいて、本当に前向きな御答弁をいただいたところなんですが、そんな中で、本年の4月の28日に農林水産省の生産局農業環境対策課がGAP共通基盤ガイドラインに則したGAPの普及・拡大に関するアクションプランという非常に長い名前のアクションプランを公表されまして、私自身、この肝は何かなと考えたとき、やっぱり3つありまして、農水省ガイドライン準拠のGAPを普及させましょうということと、あと、やっぱりグローバルマーケットを狙う県内業者のグローバルGAPの推進ということ、あと、このグローバルGAPというのはなかなか日本の農地に合わない点も多いので、日本発の国際規格となるようなGAPをつくっていこう。これはJGAPアドバンスという名称でつくっていくそうなんですけども、こういったことを農業新聞等報道で知りました。農業新聞によると、このアクションプランというのは都道府県が主体となって進めていくべきものであるというようなことが書かれておりまして、今後、千葉県がGAPの推進の先導役となっていく必要が、やっぱりあるのかなと思っております。その点は仲村委員とも共通の考え方なんですが、そこで、本県の考え方について伺いたいと思ってます。
4点。まず、対象者、品目、今後明確化していかなきゃいけないと思うんですが、どうしていくのかという点。2つ目が、各産地へのGAPの取り組み、働きかけをどうしていくのか。そして3つ目、今先ほどありましたように指導者の養成をどうしていくのかということ。それと、そのリスト化を今後どうしていくのか。4つ目が教育機関、県立農業大学校とかあると思いますが、そういったところでのGAPの推進のそういったGAP教育について、どう考えていくのか。
以上4点、まずお伺いさせてください。
◯委員長(
木下敬二君) 冨樫安全農業推進課長。
◯説明者(冨樫安全農業推進課長) GAPの御質問、4点ということでございましたけれども、そのうちの3点について、私のほうからお答えさせていただきます。
その前に、今、委員のほうからございましたけれども、GAPの国のアクションプランにつきましては、4月28日に都道府県の担当課長を集めました会議を国が開催いたしまして、私も出席しまして、説明を受けてまいりました。主な内容は、GAPを進めるために国が平成22年にガイドラインを策定いたしました。そのガイドラインの普及率が低いということでございます。野菜指定産地制度の産地強化計画策定産地が4,410産地あるわけでございますけれども、そのうちのこのGAPガイドラインに準拠するGAPを取り組んでいる産地が1,010産地ということで、23%ということで低いため、国がこの普及率を上げていくためにアクションプランを策定いたしましたということで、都道府県にもぜひ協力をお願いしたいという、そういう会議でございました。委員のほうから御質問がまず最初にありましたこのアクションプランの中での対象者と品目の明確化の御質問でございますけれども、国のアクションプランでは、全ての農業者がGAPに取り組むことが望ましいとしながらも、まずは経営改善の意欲の高い経営者を重点対象として推進するというふうになっております。また、対象品目といたしましては、地域の状況を踏まえまして、これまで取り組みが少ない品目を中心に、産地に働きかけるというふうにアクションプランの中でしてるところでございます。
それでは、県といたしましてはということでございますけれども、県といたしましても、GAPにつきましては、農薬事故とか農作業機械の事故など、一たび起こると経営の根幹を揺るがしかねないリスクを回避する手段ともなるため、国と同様、全ての農業者に取り組んでいただきたいと考えておりますが、資材の在庫の削減とか従業員の責任感や自主性向上などのメリットもあることから、まずは経営改善を目指す認定農業者や法人経営者や生産組織などを重点対象としていきたいというふうに考えております。また、比較的GAPに対する違和感を持っていない若い農業者から働きかけを始めていくことが有効であろうと考えております。なお、品目にはこだわらずに推進をしていきたいというふうに考えております。
次に、2点目といたしまして産地への取り組みや働きかけについての御質問でございます。点検をしやすくするために、千葉県版のチェックシートを作成してまいります。これは国のガイドラインに準拠したもので、さらにそれに県内で過去に起こった事故や起こりやすいリスクなどを加味して、庁内のプロジェクトチームで作成してまいります。さらに、啓発資料や研修会の開催などによりましてGAPの取り組みを普及してまいりたいというふうに考えております。
続きまして、3つ目、指導者養成とリスト化についてでございます。今年度は、先ほどもちょっとお答えしたように、GAP認証機関が行う研修への普及指導員等の県職員の派遣人数を、昨年2人だったんですが、本年度は20人ということで大幅にふやしております。アクションプランにおいては、国は要望のあったときに紹介できるGAP指導者をリスト化するというふうにしております。本県といたしましても、指導者がふえますので、リスト化に協力してまいりたいというふうに考えております。
私から以上でございます。
◯委員長(
木下敬二君) 石家担い手支援課長。
◯説明者(石家担い手支援課長) 担い手支援課でございます。
私からは県立農業大学校でのGAP教育の考えを回答させていただきます。農業大学校の生徒たちが本県農業を担う
農業経営者であるとか指導者になっていく上で、若いうちからGAPについて学んでおくことは非常に意義のあることだというふうに考えております。また、GAPの普及・拡大に関する国のアクションプランの中でも、農業大学校での教育を要請していくということとされていることから、今後はGAPに関する事業をカリキュラムに取り入れることを検討していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◯委員長(
木下敬二君) 鈴木委員。
◯鈴木陽介委員 まず、冨樫課長にお伺いしたいんですけど、ぜひ対象者、GAPに苦手意識がないというか、これもPDCAサイクルを利用したり、いろいろ手続も煩雑でございますし、やはりパソコンがかなり使えないと難しいところもあって、先ほど仲村委員がおっしゃったように、なかなか取り組みが進まないっていうのはそこにあると思ってます。ただ、なるべく、とにかく裾野を広げていくためにも、やっぱりそういった若い人とか、あと、他産業から今度農業に関心を持っている方とか、そういった方にも働きかけていただいて、ぜひGAPの裾野をさらに広げていただきたいと思っております。2人から20人とか、指導者ですね。これからGAPを盛り上げていこうという県の姿勢も非常に感じますので、ぜひともよろしくお願いしたいと思っております。
教育機関についても、ぜひカリキュラムを検討していただきまして、一度知れば、恐らくこのGAPという考え方、非常にあらゆる意味で、もちろんいろんなGAPがあるわけですから、1つこれっていうのは言えないんですけども、やっぱり付加価値がついたり、労働の安全というところもありますし、非常に農業従事者にとっては取り組むべきものであると思いますので、ぜひともお願いしたいと思っております。先ほど仲村委員からもありましたように、オリパラでやはり食材調達のとき、GAPがあるかないかっていうのもロンドンオリンピックとかいろんなところでなされてきたわけでありますから、ぜひともきっかけにして、千葉のこれからのGAP推進につなげていただきたいと思っております。やはりGAPっていうのは、やっぱり取り組みがなかなか難しいところがあり、特にハードルが高い第三者認証のGAP、グローバルGAPとか、これからやるJGAPアドバンス、こういったところは、やはり県としてもあらゆる意味で後押しをしてあげないといけないと考えておりますので、ぜひともお願いしたいと思います。GAPだけじゃなくて、きょうは質問しませんけどね。HACCPとか水産物でいえばMSCとかASCとか、あらゆる認証制度をこれから世界でも求められてくると思っておりますので、ぜひとも県の力強い後押しをよろしくお願いしたいと思います。
すいません。あと、2点目で食育、こっちは短くやらせていただきます。皆さん御存じのとおり、6月っていうのは食育月間であります。今、市町村とか、ちば食育サポート企業、ちば食育ボランティアなどの御協力で、家庭、学校、地域連携のもと、332件のさまざまな食育の取り組みがなされているということでございます。昨年が262件ということで、27%増ということで、非常に担当課の御努力があったのかなと思っているところでございます。
農林水産常任委員会ですからね、ここは、やはり千葉県産の農水産物への県民の理解を広げる、また消費拡大、それが農水産業者に対しての所得の向上につながるということのいいスパイラルを生みたいという考えのもと、ちょっと伺いたいんですが、この6月の食育月間に向けて、千葉県産の農水産物のアピールという点で、それにつながる働きかけをどのようになされたのでしょうか。大きく取り組み件数がふえたわけでございますから、昨年と何か違うものがあったのかなと思っております。その改善点であるとか、具体例をぜひ挙げてお答えいただけたらなと思っております。
◯委員長(
木下敬二君) 冨樫課長。
◯説明者(冨樫安全農業推進課長) 今、お褒めのお言葉をいただきまして、ありがとうございます。大変答えづらいところがあるんですけれども、取り組み件数が大幅に増加しておりますけれども、改めて改善した点というのは特にございませんで、あえて増加要因を考えてみますと、食育というのは大変幅が広い取り組みでございまして、月間の取り組みを市町村等に紹介したときに、食育の取り組みに当たるのかどうかの判断がつかずに上げてこなかったものがあったかと思われます。それが、関係機関と連携しまして、他県に比べて策定率の低い市町村食育推進計画の策定支援を強化してまいっておりますので、そういった中で今まで以上に食育の理解とか認識が深まりまして、市町村からの取り組みの報告の増加につながったものではないかというふうに考えてるところでございます。なお、先ほど千葉県産
農林水産物のアピールにつながるような取り組みということで御質問ございましたけれども、本年度は、これまで、この6月と、それから11月に実施してきました食育月間に加えまして、
販売促進月間にあわせまして新米の出回る9月及び春野菜の出荷を迎える2月にも重点的な啓発活動に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
◯委員長(
木下敬二君) 鈴木委員。
◯鈴木陽介委員 これまでの取り組みが実を結んで、少しずつふえてきたという理解にさせていただきたいんですが、今年度、食育月間というか、取り組みの回数もふやすというような話も今ありましたし、ぜひとも食育、これは課長おっしゃったように、教育の分野とか健康関連の担当のところも関連してくる話でもございます。ぜひとも担当課の間の連携を図って、ぜひ進めていただきたいんですが、やはり私も農林水産常任委員として、来年もやらせていただきますけども、ぜひとも、やっぱり
農林水産部門がこの食育に関してはどんどん先導していただいて進めていただきたいと思っておりますので、冨樫課長、そして伊東部長、ぜひよろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
◯委員長(
木下敬二君) ほかに。
西尾委員。
◯西尾憲一委員 西尾でございます。3点ばかり伺いますので、よろしくお願いいたします。
先日の森林・林業・林産業活性化促進議連でも石橋副議長からお話があったように、県内林業は本当に危機的な状況にあるということでした。森林環境税のことも話題になったんですが、私も自民党時代から主張してましたんで、ぜひ森林環境税、前向きに御検討いただきたいと思うわけですが、それはそれとして、県産木材、例えばサンブスギを使った新築に対して、例えば補助制度、そういうのを設けてはいかがでしょうか。あるいは、もしかしたらあるのかもしれませんけれども、他県や他の市町村ではそういう制度を設けてるところがあるやに伺っております。まずそれを伺いたいと思います。
◯委員長(
木下敬二君) 武井森林課長。
◯説明者(武井森林課長) 森林課です。
県産材を使った新築に補助制度をということでございます。県では、平成20年度から新築木造住宅の支援事業といたしまして、ちばの木で住まいづくり支援事業を実施しております。これまでに県産木材を使用する個人の新築木造住宅67棟に対して助成しております。しかしながら、この事業が市町村に上乗せの補助を求める間接的な
補助事業でありましたために、助成を受けられる住宅の市町村が限定されておりました。このため、本年度から県内全てで助成が受けられるように、市町村の間接
補助事業を取りやめまして、もちろん上乗せもそうなんですが、県内の木材団体で構成されますちばの木認証センターから助成を受けられる制度に改正いたしました。この結果、助成の内容は、県産木材の木材使用量50%以上使用する新築木材住宅に対しまして、1棟当たり25万円を上限として助成するものです。当年度の予算で30棟分の予算を一応確保しております。
以上でございます。
◯委員長(
木下敬二君) 西尾委員。
◯西尾憲一委員 県内林業の1つの障害に考えられるのは、竹の繁茂というか、増殖といいますかね。館山道を走っていましても、すごく竹が目立つんですよね。気になるんです。4年前も質問したかと思いますけども、竹がふえることを抑えるためにどういった政策をとっていらっしゃるのかということと、やはりこの間の森林・林業・林産業活性化促進議連で、さまざまな林業の機械があることを知りました、ハーベスタとかね。そういった機械を改良して、竹を伐採して、例えばチップ化するとか、そういう機械も新たに県が主導して、どっかの企業に頼んででもいいですから、そういう機械ができたらいいなと、建設機械ができたらいいなと思うわけですが、その点、あわせて伺いたいと思います。
◯委員長(
木下敬二君) 武井課長。
◯説明者(武井森林課長) 1点目の県の竹の繁茂対策についての施策ということでございます。竹は成長が非常に早くて、放置してますと拡大してしまいます。そのため、県では竹を伐採いたしまして、その後に樹木を植栽するというような竹林拡大防止事業というものを実施しております。本年度の予算額は約2,940万円で、12ヘクタールほど実施の予定をしております。そのほかに森林整備を進める中で、特に間伐なんですが、間伐を行う中で、侵入した竹があった場合は、その竹を除去することで進めております。
それともう1点ですが、私どものほうで放置竹林対策の手引きというのを作成しております。この中には竹林の拡大を防ぐ対策といたしまして、侵入したタケノコの除去ですとか、侵入してきた竹の伐採、遮蔽板の埋め込み、除草剤による枯殺といった方法で竹林の拡大を防ぐ対策が記載されております。このようなものを里山活動団体とか県民の方々に普及を図ってまいりたいと思います。いずれにいたしましても、竹の繁茂対策として、森林整備事業を一層進めてまいりたいと考えております。
それとあと、2点目の林業機械を改良して竹の伐採ですとかチップ化ができないかということでございます。竹を伐採する林業機械としましては、建設機械、これバックホーになるんですが、そのアームに竹専用のアタッチメントを装着いたしまして、竹の切り倒しから、切った竹をある程度の長さに切りそろえる、そして片づけまでを、これらの一連の作業ができる機械がもう既に開発されております。しかしながら、切った竹をチップ化するには、別途やっぱりチップを処理する機械が、これはどうしても必要になります。機械としては移動式チッパーや破砕機、粉状に加工する竹専用の粉砕機はもう開発されております。今後、委員のほうからもお話がございましたが、林業事業体に対しまして、林業機械のレンタル支援事業を今、これことしから実施しておりますので、その活用によって普及を図ってまいりたいと考えております。
◯委員長(
木下敬二君) 西尾委員。
◯西尾憲一委員 最後に、県内あちこち耕作放棄地が大変目立つわけですが、県の対応について伺いたいと思いますし、もう1点は、企業等の参入を推進するということも考えられないかどうか、耕作放棄地についてですね。
◯委員長(
木下敬二君)
越川農地・
農村振興課長。
◯説明者(
越川農地・
農村振興課長) 農地・
農村振興課でございます。
まず、耕作放棄地、現状をお話しさせていただきますと、市町村を通じました平成26年の荒廃農地調査の結果では、本県の耕作放棄地面積が1万2,815ヘクタールということで、放棄地率として9.1%ということで非常に多くなっております。これに対応してどうしてるのかということでございますが、県では、市町村や農業関係機関、これと連携いたしまして、国交付金への県の上乗せ、これを加えて、再生経費に対しまして4分の3、これを助成する耕作放棄地再生利用緊急対策事業というものを進めております。また、耕作放棄地を再生して露地野菜とか自給飼料作物、これの
生産拡大を図る農家に対しましては、機械設備の整備に係る経費に対しまして、耕作放棄地の解消面積、これに応じまして、最大3分の2、この補助率で助成しているものでございます。さらにですが、耕作放棄地の発生抑制、これが重要なことですので、千葉県農地中間管理機構、これを活用いたしまして、担い手への農地集積、集約化による農地の効率的利用の推進に努めてるとこでございます。
最後に、企業の参入、これを推進できないかということでございます。平成28年1月現在でございますが、農業法人、最近は農地所有適格法人という名前になりましたが──を設立いたしまして農業参入した法人、これが企業が67、それと、企業が直接農地を借りて参入したもの、これが31ございまして、合計で98、これが企業参入という数になっております。県といたしましては、担い手の少ない地域におきまして、農地中間管理機構の農地仲介などを通じまして、今後も企業の農業参入を促しながら、耕作放棄地を含めまして農地の活用を進めてまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
◯委員長(
木下敬二君) 西尾委員。
◯西尾憲一委員 どうもありがとうございました。
◯委員長(
木下敬二君) ほかにございませんか。
大松副委員長。
◯大松重和副委員長 大松重和でございます。それでは、私から東京オリンピック・パラリンピック大会に向けた対応について御質問をさせていただきます。
2020年に東京オリンピック・パラリンピック大会の開催を控えていますが、本県は開催県であり、キャンプ地にもなっていますので、世界各国から出場選手を初め、観戦客や観光客などが、多くの方々が本県を訪れていただくことになります。そこで、来県される方々に対して、県産の食材や花卉等によりおもてなしを行うことが、千葉県産
農林水産物の魅力を知っていただく格好の機会になると思いますが、部としては、
農林水産物の供給の準備にどのような対応を考えているのかお聞かせをいただきたいと思います。
◯委員長(
木下敬二君) 山口農林水産政策課長。
◯説明者(山口農林水産政策課長) 農林水産政策課でございます。
今、委員から御指摘をいただきましたけれども、そのように、やはり東京オリンピック・パラリンピック大会、これが開催になりますと多くの方々が本県を訪れていただくことになります。そのような中で、この県産の
農林水産物を大会の関連施設などに提供する、また、花卉などでおもてなしをするということは、県産の
農林水産物を味わっていただき、そして見ていただく格好の機会であるというふうに捉えております。また、本県の魅力ある
農林水産物のPRを行いますことで、大会の開催以降にもその販路の拡大等に向けたファンづくり、これにもつながるものだというふうに認識をしております。このため、
農林水産部内の各課をメンバーといたします検討会を7月にも設置しまして、検討を始めたいと考えております。そこには全農さん、それから生産者団体にも協力をいただきながら、食材等の供給や効果的なPRに必要となります生産対策とか販売対策とか、そういうことについて検討をしていきたいというふうに考えてるとこでございます。
以上です。
◯委員長(
木下敬二君) 大松副委員長。
◯大松重和副委員長 御答弁ありがとうございました。1点要望をさせていただきます。
東京オリンピック・パラリンピック大会は、本県の
農林水産物の魅力をPRする格好の機会であり、大会終了後の
輸出促進にもつながることですので、その準備をしっかりとしていただくよう、よろしくお願いを申し上げ、終わります。
◯委員長(
木下敬二君) ほかにございませんか。
信田委員。
◯信田光保委員 2つほどちょっと要望させていただきたいと思います。
輸出の関係なんですけれども、部長の挨拶の中でも、タイ、マレーシア、そしてシンガポール、農産物の水産フェアの開催、これを実施するというふうなことでありますし、また、生産者団体、輸出関連については主体的に取り組む団体に対して支援をするということであります。あえて具体的な内容っていうのはお聞きしませんけれども、ぜひとも積極的に展開をする生産者団体、輸出の関係で支援をしていただきたいと思います。
台湾なんですけれども、たしか記者会見で知事が、台湾の政権がかわって、輸出、台湾にしては輸入の規制緩和について、台湾を訪れたいというようなことがあったかと思うんですけれども、いつの間にか、この話が立ち消えになってしまってんではないかなということのように、私理解しておりますので、ぜひともタイムリーな時期に台湾、輸入の規制緩和の関係でありますけれども、詰めていただければありがたいと思います。
それと、漁港整備関係でありますけれども、特に各港、県内各地、整備をしている中で、しゅんせつ土砂の再利用については長年の懸案であるわけでありますけれども、最近になって鉄鋼スラグとしゅんせつ土砂を一緒にして、それでいろいろ骨材等、漁港整備についてもできるんではないかという研究の結果が、そろそろ具体的に出てきているということであります。特に港しゅんせつについては、労働条約の関係もありますし、年々厳しくなっているということもありますので、ぜひともそういった研究がほぼ確立できそうだということでありますので、具体的なその事業計画がまだ県当局のほうに出ていないということでありますので、そんな形の中で出てきた場合には、ぜひとも長年の懸案でありますので、いけるということになれば、積極的に県もいろいろ研究をしていただいて、再利用、有効活用を図れるように推進をしていただきたいと思います。
以上です。
◯委員長(
木下敬二君) ほかにございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
◯委員長(
木下敬二君) 以上で諸般の報告・その他に対する質問を終結します。
─────────────────────────────
委員長報告
◯委員長(
木下敬二君) 次に、特に委員長報告すべき事項がございましたら御発言を願います。
(「なし」と呼ぶ者あり)
◯委員長(
木下敬二君) 特にないようでございますので、委員長報告につきましては正副委員長に一任願います。
─────────────────────────────
閉 会
◯委員長(
木下敬二君) 1年間、私並びに大松副委員長に委員の皆様方、また、書記の皆様方、執行部の皆様方に御協力をいただき、ありがとうございました。私たち、次の議会からはポジションがかわりますんで、大変ありがとうございましたと心から御礼を申し上げまして、以上で
農林水産常任委員会を閉会いたします。
午前11時13分閉会
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